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アタシたち両生類は変態する動物よ。
え?ちょっと何考えてんのよ、変態ってそういう意味じゃないわよっ
 
「変態」っていうのはね、成長に合わせて身体の仕組みや生活様式を大きく変えていくことを言うのよ。
 
アタシたちは水の中にタマゴを産むわ。
 
タマゴから孵って、しばらくはオタマジャクシの状態。
エラ呼吸で水中生活をするわ。この状態を幼生というわ。
 
幼生はやがてエラを捨てて肺呼吸になって陸に上がり、湿った陸地で生活するようになるわ。
この状態を幼体というわ。
幼体になるとイモリはとたんに泳げなくなるわ。今の今まで水中生活していたのに、すっかりカナヅチになって水に溺れるようになってしまうの。
 
幼体がさらに成長すると成体になるわ。
肺呼吸だけれどまた泳げるようになってほとんどの時間を水中で過ごすようになるわ。
 
卵(水中)→幼生(エラ呼吸・水中生活)→幼体(肺呼吸・陸上生活)→成体(肺呼吸・水中生活)
 
これを覚えていてね。
 
成長過程によって世話の仕方がぜんぜん違うわ。
 
 
それぞれの期間がどのくらいかというと亜種によっても違うし水温にも左右されるのではっきりとは言えないわ。
 
幼生の期間は数週間~数ヶ月、幼体でいる期間は1~3年くらいと幅がかなりあるわ。
 
ちなみにアカハライモリの寿命は上手に飼うと飼育下で20年以上よ。
 
そんじょそこらのイヌ・ネコより長生きできるのよ!
 
だから覚悟を決めて大事に世話してね。
 
 

アカハライモリ 成体の飼育

ペットショップで売ってるアカハライモリのほとんどが成体よ。
 
つまり大人のイモリってこと。
 
さっき言ったように成体は肺呼吸で水中生活。
 
まずは水槽を用意して。
 
 
大きさの目安だけど、アタシたち夫婦は2人で30㎝規格のプラスチックケースに4リットルの水を入れて住んでいるわ。
 
アタシたちイモリはアンモニアを排泄するわ。
 
水中のアンモニア濃度が濃くなるとアタシたちにとって毒になるので、そうなる前に水替えが必要よ。
大切なこと①水質管理
 
アカハライモリは自らの身体に有害なアンモニアを排泄する。
水中のアンモニア濃度が濃くなる前に水替えをする。
 
水替えの頻度は水槽の水量と、一つの水槽内に何匹いるかにもよるが、水が少なく頭数が多い場合は水が汚れるのが早いので頻繁な水替えが必要。
 
濾過フィルターを入れたり、バクテリアを投入することによって水質の悪化をある程度抑えることはできるが、過信は禁物。
 
濾過フィルターがない場合、目安として水替えは一週間に一回。
 
濾過フィルターを使っていても水槽の水量が少なかったり、ひとつの水槽に複数飼っている場合は二週間~一ヶ月に一度は水替えするのが望ましい。
あと、気をつけてもらいたいのが温度!
 
貴方たちニンゲンにも気持ちのいい温度、そうでない温度があるようにアタシたちにも適温があるわ。
 
ニンゲンだって急に暑くなったり寒くなったりすると体調を崩すでしょ?
 
 
アタシたちは暑さに弱い生物よ。
 
夏は特に気を付けてね!!
大切なこと➁水温
 
アカハライモリに適した水温は20℃前後。
年間15℃~25℃に保てば健康でいてくれる。
 
高温に弱い生物なので、夏場は30℃を超えることがないように注意する。
 
低温にはある程度強く、7℃以上あれば大丈夫。
室内で飼っていれば、冬でもヒーターはほとんど必要ない。
 
冬は冬眠させた方が良いという意見があるが、その必要はないと思っている。
冬眠させないと繁殖しないと言われているが、そんなことはない。冬眠しなくても普通に繁殖する。
 
また、冬眠させた方が寿命が延びるとも言われているが、冬眠に失敗して寿命を縮めるリスクの方が大きいので、暖かい室内で冬越しさせてやった方が良いと思う。大切に飼えば、冬眠させなくても20年以上生きる生き物である。
 
 
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